あと数日で年越し。
長い休みは嬉しいけれど、年末年始の雰囲気って、人々が浮き足立ってワサワサするから、あまり好きではない。
普段は人が少ないところまで混みまくり、近所は帰省家族が大はしゃぎで騒々しい。
でも今年は少しだけ、いつもと様子が違う。
思えば、クリスマスもそうだった。
今年は25日が金曜日だったこともあり、旦那と一緒に過ごすことができた。
クリスマスだからといって、何か特別なことをするわけでもない。
食事は馴染みの小さなイタリアンレストラン。
大勢のお客が来ているかと思いきや、そうでもなく、個室に案内してもらえた。いつも賑わっている店が、実に静かだった。
普段と同じメニューを、同じ順にオーダーする。違うとしたら、せいぜいシャンパンで乾杯したことくらいかな?
いつもどおり2時間くらいで、店を後にした。
マンションに戻り、風呂に入った後、洗い立てのダブルサイズのブランケットにふたりでくるまる。そしてソファーで、お菓子を食べながら、映画を観る…ああ、これぞ至福の時!
こんなささやかなことでも、一緒であれば、十分幸せだ。
………
翌日は、少し早起きをして、横浜の港へ向かう。風は冷たいけれど、日差しが明るく気分も上がる。
去年もこうして同じ頃、ふたりで海を眺めていたな。そして海外旅行をはじめ、新しい年の行動計画をいろいろ話したりしたっけ。
予定では、一番過ごしやすい季節に、誰にも邪魔されず、異国で夢のような時間をふたりで過ごすはずだった。
だが…いざ年が明けてしばらくすると、夢とは駆け離れた現実が待っていた。
世界中が大変な状況になったことは言わずもがな。
身近では、母親の大病が判明し、手術に至るまで病院通いが続き、精神的にも肉体的にも疲れきり、一時は頭が変になりそうだった。
寄せては返す波を見ていると、そうした辛い思い出が、走馬灯のように過ぎて行く。
青い冬の海を見ながら、旦那と話しをしているうちに、少しずつ平静を取り戻す。
それでも、
「この先、海外もいつ行けるか全くわからないし、これから楽しいことなんてあるのかな?」
と、つい嘆いてしまう自分。
すると旦那はこう言った。
ーー良い時もあれば、そうでない時もある。それが人生だよ。嫌なことが少しでもなければ、それで良しとしないと…
自分は小さく頷いた。
ーー春先に比べて、ゴウはやっと落ち着いたように見えるよ。
旅行なんか出来なくてもいいじゃないか。こうやって毎月逢えて一緒にいるだけで、俺は嬉しいよ。
彼の言葉を聞き、目頭が熱くなってしまった。
確かに旦那の言うとおりだ。
緊急事態宣言が出ていた時は、数ヶ月全く逢うことが出来なかった。その間、彼はどれほど心強く支えてくれたことだろうか…
逢えなかった時のことを考えれば、今はずっと幸せだ。
最後に…
今年も何となく、愚痴だったり、惚気など、とりとめもなく書き綴ってきた。
ブログを書いていて一番嬉しいことは、★やコメントをもらうこと。
特に、寄せてもらったコメントを読むと、
「ああ〜なるほど!そういう見方や考え方もあるんだ!」
と、ふと気づかせられることがある。
今年も★やコメントをくださった方々、ありがとうございました!
それでは、どうぞ静かな年末年始をお過ごしください。