遠距離恋愛ゲイの独り言〜ふたたび

旦那と15年以上遠距離恋愛しているゲイのブログ。日常の些細な悲喜交々を気の向くままに。

梅雨入り前の小旅行

緑が深くなる今の時期、好きな時間は夕方。

まだそう暗くない中、ポツリ、ポツリと点き始める街灯をぼんやりと眺めていると、心が落ち着いてくる。


(夜がもっと深まる頃には逢えるんだ…)

 

自分が乗った新幹線は目指すべき駅に向かっていくつもの山々を抜けて走り続けた。

………

ある月曜の朝、突然無性に旦那に逢いたくて堪らなくなった。もちろん電話をすればいつでも声は聴ける。でもその日だけはとてもおさまりそうにない。


(近くに行きたい!触れたい!)


その想いはどんどん強くなり、朝旦那に電話した時に思いをぶつけてみた…が、あいにく週末は出張だという。


遠距離で付き合っていると、そう簡単には願いは叶わない。もう15年もそんなことの繰り返し。

 

(やっぱり無理か…)

 

すると、


「もし君が来ることができるなら、出張帰りに2泊旅行でもするか?」

 

旦那からの思ってもみなかった急な提案にすぐさま乗り、帰りにはチケットを購入。


それから毎日週末を待ち望み、金曜は相当無理をして、どうにか19時であがり新幹線に飛び乗った。

………

目的の駅に着くと、早足で旦那の待つホテルに向かう。

部屋のドアが開くと彼の姿が…嬉しくて思わず涙が出そうになる。

旦那は黙って自分を強く抱きしめてくれた。

そして、


「月曜の朝から差し迫ったみたいな声出すからどうしようかと思った」


と笑われてしまう。


だって仕方がない…本当に今は職場環境も仕事もいっぱいいっぱいでどうにかなりそうだったから。

 

確かに以前より少しだけ数々の嫌な事には慣れてきた。けれどプライベートの時間なんて殆どない中、こうでもしないと自分の何かが壊れてしまう。


旦那は頭をポンポンしながら

「ま、短い旅行だけど一緒に楽しもう!」

と言ってくれた。


この日は近くで寿司を食べてすぐに部屋に戻って寝る支度。

隣に旦那がいる幸せを噛み締めながら眠りにつく…と言いたいところだが、旦那のイビキがうるさくてなかなか眠れない。(^0^;)

それでもやっぱり嬉しい。

………

翌日は旦那の運転するレンタカーで最初の目的地へ。

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そう、ここは海へ身を投げる人が多い場所で有名な東尋坊

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え?いくら仕事のことで思い詰めたているからといってもそういう目的できたわけではないんだけどね…(^^;)


いや〜怖いのなんのって!

柵とかないんだよね…落ちたら自己責任??

写真では伝わりにくいと思うけど、先に進めば進むほど脚が竦んでガクガクしてしまう。


なのに旦那ときたらひょいひょいとひとりで崖っぷちに行ってしまい、

「おーい!いっぱい写真撮っていいよ!」

なんていう。

こういうお調子者が足を滑らせて落っこちるんだろう。


自分も写真を撮るために旦那の近くまで行かなければならない…怖


(せっかく来たんだからふたり一緒の写真撮りたいな。でも男同士だからな…)


そんなことを考えていると、旦那が通りすがりのおばちゃんに自分とのツーショットを頼んでくれた。


ちょっとだけ戸惑った自分だが、

旦那は、

「どうせ二度と会わないんだから何を思われてもいいだろ?それより、ふたりで写った写真があったほうがいいよ」


まあ確かにそうだけど…

その後も各地で同じことを繰り返す旦那。

だんだん自分も恥ずかしいとか、気にならなくなった。

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海の眺めを堪能した後は昼食。

このあたりで一番人気だという店に向かう。


頼んだのは甘エビ丼(旦那)とホタテ丼(自分)。

 

f:id:cherrybeargo:20190612192437j:plain正直あんまり期待していなかったけれど、ホタテは熱々で甘みがあって、甘エビも新鮮そのもの!(^-^)

………

東尋坊を後にして次に向かったのはここ。

丸岡城

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現存する天守閣では最も古いものだそう。

小さいながらも綺麗で歴史を感じさせる。

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天守閣に登るチケットを買うと、「民俗資料館」や「一筆啓上日本一短い手紙の館」も見学できる。

実は自分が一番入ってよかったと思ったのは、城ではなく「日本一短い手紙の館」。

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家族、友達、恋人に面と向かっては言えない言葉を短い手紙に託したものを集めたところ。

心温まるもの、クスッと笑ってしまうもの、シニカルなものなど、いずれも秀逸なものばかり。


その中で恋人に宛てたものを読んでいると、急に鼻の奥がツーンとなり、気がつくと涙が溢れて止まらない。

恥ずかしいので、ひとり会場の隅に移動。

程なくして旦那が心配して探しにきた。


東尋坊じゃなくてよかったよ!君がいきなり消えるからさ…」


最近は胸につかえがあるせいか、些細なことですぐ涙腺が決壊してしまう。

………

「日本一短い手紙の館」を後にして、

車に乗り込み、700年以上の歴史と伝統を受け継いでいるという神聖な場所へ向かう。

そこは「大本山永平寺

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深い緑でいっぱいの参道に足を踏み入れると、思わず背筋が伸びてしまう。

 

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学生時代は神社仏閣には全く興味がなかったけれど、不思議なことに年を重ねるうちに荘厳な雰囲気がどんどん好きになってきた。

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堂に入ると、時々修行僧にすれ違うのだが、そのひとりにとても男らしい顔立ちの人を発見。

ガッチリしていて黒い袈裟がすごくエッチな感じを際立たせる。脱いだらどんなだろう?ゴクリ。

男だらけの中での禁欲生活…あ、いけない、いけない!

でも旦那も同じようなことを言う。


「浴場でいろいろやってたりして…」


こんな厳粛な場所で不謹慎なことばかり話すふたり。スミマセンm(_ _)m

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無事に法堂でのお参りも終える。

叶うといいな…

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参道を降りていくと心が清々しくなっているような気がする。

あ〜旅行中晴れてて良かった!


これでもう少しまた頑張れるかな?

帰りの車は自分が運転する。


「出張帰りで疲れているのに、付き合ってくれてありがとう」


声をかけながら横を見ると、助手席で旦那はすでに寝息を立てていた。

明日はそれぞれの場所に戻らなければならない。


外は少しずつ日が暮れていく。

いつもならホッとするはずが、今は少しだけ切なくなる。