遠距離恋愛ゲイの独り言〜ふたたび

旦那と15年以上遠距離恋愛しているゲイのブログ。日常の些細な悲喜交々を気の向くままに。

涙の先にあるもの

最近どうしちゃたんだろう?

涙腺がゆるみまくって仕方がない。

仕事を終えて一息ついた際、ふと誰かの小さな優しさにふれるたび、すぐ感極まってしまうのだ。

季節のせい?それとも年齢?

いや、やっぱり普段職場で最低限の会話しかせず、胃がおかしくなるほど気を張っている事が一番の理由だろうな。


ストレスで押し潰されそうになっている時、ブログに寄せられたあたたかい励ましのメッセージを読むと、感激して思わず目頭が熱くなってしまう。

会ったこともなく、ブログだけの繋がりなのに、どうしてこんなに優しく気にかけてくれるんだろう?

申し訳なさと感謝の気持ちで、胸がいっぱいになり、怒涛のように涙が溢れてしまうのだ。


そんな情緒不安定な自分を心配し、先週末旦那が急遽うちに来ることになった。


彼が東京駅に着いたのは金曜夜の9時近く。

自分もようやく仕事から上がる事が出来そうだったので、駅で待ち合わせた。


会うのは先月の海外旅行以来だから約1ヶ月ぶり。

旦那は開口一番、

「随分顔が痩せたな。大丈夫か?」

そう、ここ最近食欲もなく、何を食べても味がしないような事が続いている。


でも旦那の顔を見たら少し元気が出てきたので、ふたりで寿司屋に寄って帰ることにした。

いつもなら色々飲んだり食べたりして話が弾むはずが、疲れているせいであまり食べずに口数も少ないまま店を後にした。


翌日の土曜日は気晴らしに横浜まで足をのばしてみることに…

以前から、赤レンガ倉庫や大桟橋あたりを歩くのが好きなふたり。天気もよく絶好の散歩日和であった。


観光地だけあってその日も大勢の人が歩いている。


「みんな楽しそう…ここに来ている人は悩みなんて何もないんだろうな…」と呟いた。


すると旦那は

「悩みのない人間なんていないだろ!」

と笑い飛ばす。


(それはそうだけど…)

ちょっとムッとした。


大桟橋に着き、デッキにもたれながら遠くに続く海を眺めてみた。

爽やかな風が心地良く頬を撫でる。

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「このまま船に乗ってどこか行っちゃいたい…時間が止まればいいのにな」


深い溜息を何度もついた。

旦那がせっかく来たものの、嫌な雰囲気にしたくなくて、職場の話は極力避けていた。


やがて夕方になり近くで食事をした後、腹ごなしに再び近隣を歩き始めた。

旦那が突然、

「今の状況、全部俺に話してごらん」

と切り出した。


そこで今まで電話やメッセージで断片的にしか話していなかった自分の置かれた境遇について、全てを吐き出した。


旦那はいつもみたいに茶化すことも反論することもなく、ただただウンウンと頷きながらひたすら聞いてくれた。


すると不思議なことに、あれだけずっと胸につかえていたような苦しい思いが、すっーと流れるような気分になったのである。


(そうか…自分はただ誰かにこの辛い思いを聞いてもらいたかったんだ!)


話し終えると旦那は、


「君がいかに過酷な状況にいるかはよく分かったよ。きっと君はまだ今の状況に慣れていないから苦しいこともあると思う。でも半年いや3ヶ月もう少し耐えてごらん。きっと何か変化はあるはずだよ。今までの仕事で培った自分の力を信じてみろよ」


だが、今逃げ出したい思いがいっぱいの自分は、素直に同意出来なかった。


旦那は続けて、


「遠くない将来、そこを出た方がいいかもしれない。でも今何もないまま出られるか?まず君の親のことを考えてごらん!どんなに心配すると思う?」


(確かにそうだ。ただでさえいい年して未婚の自分が仕事を辞めてしまったら高齢の親はおかしくなってしまうかもしれない…)


「もしどうしても耐えられなくなったら、仕事辞めていつでも俺のところにおいで!俺が面倒みるから!」


また涙がこみ上げてしまう。


(ああ、自分には親と彼が居るから強くならなければ…)


旦那はさらに、自分が少し前に勉強していたあることを再開するよう提案した。


「それはいつかきっと君を守るものになるはず」


(そうだ!ただ手をこまねいていたって誰も助けてくれない。勉強を続けることで、新しい力を得られるんだ!)

 

(本当に苦しくなったら旦那を頼ろう!)

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美しい夜景が目の前に広がっている。

 

先が見えない不安で気持ちが重いことに変わりはない。

でも、もう涙が出ることはなかった。