遠距離恋愛ゲイの独り言〜ふたたび

旦那と15年以上遠距離恋愛しているゲイのブログ。日常の些細な悲喜交々を気の向くままに。

正月のぼやき

正月休みをいかがお過ごしでしょうか?

今日から仕事の人も多いだろうね。

自分は仕事始めが7日なので、あと数日だけゆっくり。

休み中は、特にすることもないので、実家で食っちゃ寝の繰り返し。自堕落な生活を送っている。


こういう長い休みが本当に嬉しいのは、やっぱり家族持ちの人達なのではないだろうか?

特に小さな子供がいる夫婦は、普段忙しい分、家族一緒に仲良く楽しく過ごせることだろう。


だが、自分の子供の頃はそうではなかった。

なぜなら、自分の家族はあまり仲良くなく、正月といえば決まって家中で大喧嘩ばかりだったからだ。

毎年お屠蘇で酔った父親がここぞとばかりにいろいろつまらないことを言い出し、祖母が父に加勢し、母親は泣き喚き、姉もヒステリックになり、修羅場のようになる。

それはもう思い出したくもない場面で、今でもトラウマになっている。


やがて祖母は他界し、姉も嫁ぎ、親も高齢に、自分も大人になり、実家の雰囲気も以前のようではなくなった。

では、現在平和な正月なのか?といえばそうでもない。

やはり長い休みが続くと決まっていろいろある。


自分の実家近くは、大勢の小中学時代の同級生が今でも住を構えている。

もちろん現在住んでいるのは彼らの親たちであるが、夏休みや年末年始など長い休みの時は、同級生が奥さんや子供を連れて、一斉にご帰還あそばす。

同級生はおろか、自分より下の世代でさえ多くが結婚し、すでに赤ん坊がいたりする。


あまり近所同士の交流がない地域とはいえ、やはり会えば親同士は挨拶程度に世間話をする。

すると大抵相手は「孫自慢」に終始するようで、ウチ孫(ソト孫はいるが実家に来ない)のいない自分の親は、聞き役に徹するうち、心がざわつき、深く傷ついてしまうのだ。


親はもう以前のように自分にあれこれ言わず、深い溜息と共に胸にしまい込む。

でも内心「どうして自分の息子だけ…」と思っているのが、手に取るように分かる。

競争社会の中でずっと生きてきた親に、

「人と比べない」というのは無理な話だ。


なるべく気にかけないようにはしているが、

帰省のニュースや親族からの年賀状なども影響し、家の中は自然と重苦しい空気となる。


正月3日目のこと。


突然、炭酸飲料が飲みたくなり、近くのコンビニまで出かけてみた。

通りは、駅伝に影響を受けたニワカランナーや犬の散歩程度。でもコンビニだけは人で溢れていた。

飲み物を持ち、レジに並んでいると誰かに肩を叩かれる。

振り返ると、半纏をまとい、ジャージを履き、毛糸の帽子を被った小太りのオッサンが、ぎこちなくお辞儀をするのである。


そして、

「◯ちゃん(自分のこと)?だよね?」

と問う。


一瞬誰だが分からなかったが、

すぐに中学の同級生Mクンであると気付く。


(自分もこんなオッサンに見えるんだろうか?ゾッ!)


Mクンは、少し離れた所に住んでいて、よく一緒に遊んでいた友達のひとり。

勉強ができず、途中で不登校になり、やっと高校に入ったものの続かず中退。その後定職にもつかずふらふら。仕事を探しに大阪に行ったと風の噂で聞いていたが、戻ってきたんだろうか?


「俺、今難波でバイトしてんだけど、正月だから嫁と戻ってきた。ほら、娘もできたし…」


ふと見ると、彼の後ろにまだ5歳くらいの女の子が恥ずかしそうに隠れていた。


(へぇ~、あのMクンがね~いつのまにか親になってるんだ)


なんだか不思議な感慨にとらわれる。


やがてMクンは、


「◯ちゃん、家族は?奥さんや子供は家にいんの?」


何の悪気もなく、当然家族持ちだと思ったんだろう。


自分が独り者であることを告げると、Mクンは奇妙な生き物でも見たような表情をした。

そして急に気まずくなったのか、二言三言交わし、そのままコンビニを出た後、別々の方向に分かれたのである。


「中年の独り者」に対する一般的な世間の目を意識するのはこんな時だ。


家に向かって歩きながら、自分の周りだけが時間が進み、自分だけ置いてきぼりにされてしまったような、そんなやるせない気持ちになる。

こればかりはどうしようもないのだけれど…


(本当にごめんなさい)


親に対して、自分は心の中で何度もこう呟いてしまう。


旦那に電話をすると、

「気にすんな!俺がいるだろ!」

と言われたが、気は晴れない。

自分はゲイとして生きていく覚悟がまだ出来ていないんだろうか?

そんなことまで思ってしまう。


ああ、長い休みは嬉しいけど、人は暇だとロクなことを考えない。

世の中が早く平常に戻ってほしいな。


新年早々、いけないと思いつつ、ぼやいてばかりだ。