遠距離恋愛ゲイの独り言〜ふたたび

旦那と15年以上遠距離恋愛しているゲイのブログ。日常の些細な悲喜交々を気の向くままに。

異国の地での後悔と英語

自分の趣味のひとつは「英会話のレッスン」。

日頃は洋書を読んだり、NHKラジオなどで自己学習を継続中(今は翻訳アプリやらがあるから、今更英語なんて…と思う人もいるかもしれない)。

 

そして数年前から、週1回ネイティブ相手にプライベートレッスンを受けている。

それは海外での「ある出来事」がキッカケ。


思えば、学生時代は英語が好きで、得意科目であった。だが社会人になり、勤務先では英語を必要とする機会が殆どない。せいぜい英文資料を読んで訳すくらい。


だいたい「得意」だったと言っても、それは授業やテストの時だけのこと。

実際話す機会があったわけでもなく、たかが知れている。


そんな程度で、「会話もきっと大丈夫」と高を括り、初めて旦那と行った海外では、散々惨めな思いをした。


例えば、行きの機内でのドリンクサービスの際、「スパークリングワイン 」をオーダーしたはずが、無愛想なドイツ人の女性客室乗務員によって、ドンっと置かれたのは、

「オレンジジュース」( ̄^ ̄) 


Why??   ( T_T)\(^-^ )


さらに、入国審査の際も、係員が尋ねる「tour?」

という言葉すら理解出来ず、冷汗タラタラ。

トア??と聞こえたようだけど一体何??…-_-

係員の

「こんな言葉も分からずに、よくもヨーロッパに個人旅行で来たわね!とっととお帰り!」

と侮蔑したような表情を今でも忘れない。


そして翌年の夏休み、懲りずに今度はドイツ旅行をした(前年の旅行で、さんざん会話で屈辱的な経験をしたはずが、何も教訓になっていなかった)。


その時3日ほど滞在したのは、南ドイツの「バーデン・バーデン」という保養地。


海外で温泉。生まれて初めての体験である。

噂ではヨーロッパのサウナは日本と異なり男女混浴。さらに水着着用不可で、誰もがスッポンポンらしい。

ナマの逞しい外国人の肉体を目にすることができる…期待で胸がワクワク。


飛行機を乗ること12時間。さらにインターシティエクスプレス(あちらの新幹線)を使い、ついにバーデン・バーデンに到着!


ここには世界的にも有名な温泉施設が2つある。


自分たちが行ったのは、「カラカラテルメ」の方。

http://www.carasana.de/en/caracalla-spa/home/

 

そこには、プール、ジャグジー、サウナなどいろいろ揃っている。しかも広い!

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(写真は施設の玄関。当時撮影)


季節は夏。だが結構凉しく、屋外の流れる温水プールもぬるくてガタガタ震えてしまったほどだ。


それでも観光シーズンということもあり、プールは老若男女問わず大人気でまさに芋洗い状態。

周囲の欧米人はさすが肉付きがよく、ホントいい身体してる!(^0^)/


もちろん、アジア系もちらほら。

ただ日本人はたまたま自分たちだけだったと思う。

その中で、ちょっと目立つタイプのアジア人を発見。

一昔前の俳優ジョンローン(わからなかったらGoogle先生へ)のようなタイプ。

その横に、彼と同年代とおぼしき、小太りで小柄なおじさんもいた。こちらは映画監督のジョンウーのような感じ。

同じ“ジョン”でもだいぶ違う…


こちらも男2人、あちらも男2人。仲良く流れるプールで泳いでいた。

流れるプールで年甲斐も無くはしゃぐ自分と旦那。

気がつくと、ジョンローンおじさんとウーおじさんがすぐそばまで来ていた。


そして突然、ジョンローンおじさんの方から、

「ハロー!&$€%#%#*$€"¥&…」と、にこやかに話しかけてきた。


え??何々??

自分はポカーン。


すると旦那が、ドイツ語でおじさんふたりと会話を開始。ペラペラペーラと3人談笑。

全く会話に入ることができない自分…流れるプールの中でポツン(-.-;)


ジョンローンおじさんはドイツ語ではなく、英語(さすがにそれは分かった)で自分にも話しかけてきたが、旦那が遮り、何かを伝えている。


「君は英語もドイツ語も話せない人だから…って言っておいたよ」だと。


当時は全くその通りだったので、ただうなだれるだけ。


旦那の通訳によると、ジョンローンおじさんとその連れのウーおじさんは、台湾のビジネスマンだそうで、ヨーロッパはもちろん、日本にも仕事で何度か来たこともあるそうだ。

 

今回は、長期休暇でドイツに来ていて、最高級クラスのホテルに3週間も滞在するそうだ。大金持ちなんだろうな。


恐らく2人共40代後半から50代前半。

ウーおじさんは年相応という感じだが、ジョンローンおじさんは、肌が綺麗で若々しく、笑うと歯が真っ白で端整な顔立ち。実にカッコいい。

こちらが全く話せないのに、しきりに旦那を通り越して、微笑んでくれる。

うーん、でも何で話しかけてきたんだろう??向こうも男2人ということで、な〜んとなく察しはついたのだが…


やがて、ウーおじさんがジョンローンおじさんに声をかけ、2人はこちらに会釈をしてプールを出てしまった。

全く言葉もわからないくせに、少しガッカリ。


2人が行った後、旦那は

「あの2人もゲイカップルだな。両方共、俺に気があったんじゃないかなぁ〜」と。

 

会話に加わることが出来なかったこともあり、素っ気ない返事をしたと思う。


旦那の頭の中では「主役」は常に彼。

いつものことなので放って置く。


(ジョンおじさんカッコよかったなぁ~)


自分はどちらかというと、あっさり系の顔立ちが好みなのだが、ジョンおじさんの少し肉が乗ったムキムキのカラダが頭から離れない(ここでウーおじさんの事は既に頭にない)。


まあいい、他にも男はいっぱい居る。

何しろ、ここは世界各地からリラックスするために大勢が裸で寛ぐところなのだ。

気の済むまで、インターナショナルな肉体を目に焼き付けてから帰ろうではないか…


とりあえずプールを出て向かった先はサウナ。サウナが苦手な旦那は、さっさと日焼けマシンみたいな光に当たる長椅子に寝そべっている。


自分は、早速スチームサウナに入ってみる。


(おおぉ~素晴らしい眺め!)


スッポンポンの巨体がうじゃうじゃ。大事なところを隠すこともなく、堂々と大股開きで座っている。やっぱりみんなデカイ…


薄暗い中で、自分は何となく居心地悪く、隅の方に座る。


その時、誰かが自分の背中をツンツン。


ん?こんな異国の地で、誰??!


振り返ると、

ああ!!ジョンおじさん!!

にっこりと、真っ白な歯が美しい!


思わず日本語で

「あ、どーも…あ、いやハロー…」

としどろもどろ。


ジョンおじさんは、

「ハローアゲイン!!¥&¥@/-$€#%z…」


残念ながら、当時ハローアゲイン以外全く聞き取れず、自分はただただ頷くのみ。


やがて、何かジェスチャーで、書く真似をするローンおじさん。

何かメモをしたいらしい。

しかし、自分はタオルしか持ち合わせていない(当たり前だ。風呂場だもの)。

どうやらメールアドレスを教えてくれそうだったみたい(その程度はわかった)。


頭の中でいろいろ英語構文は出てくるのだが、

どうしてもひとことも発することが出来ず、全くコミュニケーションが取れない。


ああ~もっと英会話のレッスンをしておけば…(>_<)

この時ほど自分の不勉強さを悔やんだことはない。


その後のことは、お察しのとおり。

ジョンおじさんは、諦めたのか、曖昧な笑顔のままサウナを出て行ってしまった。


もしもあの時、メールアドレスなり電話番号を聞き出せていれば…今頃大富豪のおじさんと親しくなって、人生が大きく変わっていたたかもしれない(そんなわけないか(^0^))。

近くの屋外レストランで旦那と飲みながら、アホなことばかり考えてしまう。

異国の地における妄想は、世界規模となるのである。

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(写真はレストラン「レーベンブロイ」。当時撮影)


帰国後、一念発起し、英会話教室に入会。

マンツーマンでのレッスンを続け、現在に至る。

その成果もあり、今は日常会話レベルなら、拙いながらも、まあ普通にできるようになった。

海外旅行の際も臆せずに出歩ける。


これから海外の大富豪に出会えるチャンスが広がるかも…(^-^)

来年はドイツ語も始めてみようかな…


そういえば台湾のジョンおじさん、今どうしてるだろうか?