遠距離恋愛ゲイの独り言〜ふたたび

旦那と15年以上遠距離恋愛しているゲイのブログ。日常の些細な悲喜交々を気の向くままに。

思わぬところで思わぬ人との再会

会いたいと思う人には会えず、会いたくもない人に限って会うという、それがこの世の常?


最近のささやかな楽しみといえば、「スーパー銭湯巡り」。

暇さえあると、少し遠くても、電車やバスに乗って、つい足を運んでしまう。


先月は近場のスパに複数回行き、泊まりがけの出張の際には、ネットで地元のスーパー銭湯を探し、出向いてみた。


広い湯船で、の~んびりリラックス。

あ~極楽、極楽!

え?年寄りくさい?

まあ、年齢も年齢なのでね…


スーパー銭湯が好きな理由は、リラックスだけではない。やっぱり普段見られないイイ身体を目にできる貴重な機会でもあるから…笑


それと先日偶然「イケナイ経験」を味わってしまったというのもある(過去記事「街の銭湯にて」参照)

cherrybeargo.hatenablog.com

 

もっといろんな銭湯に行ってみたいな〜!


そんな折、クライアントから某スーパー銭湯の無料チケットが…


わーい!年甲斐も無くはしゃいでしまう。


そのスーパー銭湯は、名前はよく聞くが、自宅から少し距離があるため、まだ一度も行ったことがない。


休みの午後に早速訪れてみる。


そこは他のスパと負けず劣らず、様々な種類のお湯がある。「泡風呂」「日替わり薬草風呂」「電気風呂」。


自分が好きなのは、やっぱり「炭酸風呂」。他のスパでもこれが一番。

長く浸かっていられるし、毛穴の汚れもキレイになり、肌もツルツル。


もうひとつ気になった風呂は、「濁り湯」。

硫黄特有の香りがする褐色の湯。

なんか効きそう~

その風呂の周りだけ、やたら人が多い。


入ってみようかな…と思った瞬間、

うん??


強烈な視線を感じる。

なんか周りの人が自分を見てる??

気のせい??


まあいい。

とにかく褐色濁り湯に入り、肩まで浸かる。


(ああ…気持ちいぃ…)

 

至福の瞬間である。

 

が、しかし…あれ?

 

やっぱり風呂の周りの男達がジッと自分を見ている。

一体何??


よく見ると、その中のひとりに見覚えが…

自分好みの、下がり目の男っぽい顔。


(あ!!!思い出した!)


旦那に出会う前、半年くらい関係していた男。

二股かけて、自分を平気で手酷く振った男。


(そうだ!間違いない。彼だ!)


10年以上も経つが、筋肉質の身体はさらに肉付きが良くなり、顔は渋みも加わり、一段と男らしくなっていた。さぞやモテることだろう。

どうせなら、凄く不細工になっていてほしかった…


(よりにもよって、何でこんなところで?)


急に居心地が悪くなり、濁り湯を出る。


そのまま知らん顔をして、屋外に移動しようとすると、いきなり誰かが肩をツンツン。


「○○(自分のこと)だよね?俺のこと憶えてる?」


振り返ると、やっぱり彼だった。

忘れるわけがない!

数秒固まっていた自分は、小さく頷いた。


「多分そうだろうな~って、さっき濁り湯に入るのを見て気づいた」だと。


(わざわざ声かけなくていいのに…)


「久しぶりだけど元気にしてるの?ひとり?」


相変わらず余裕綽々で飄々としている。

あの頃と変わらないな。


笑うと目尻の皺が深くなることに気づく。

ああ、時は流れたんだな…と少しだけ胸が痛む。

悔しいけれど、相変わらずカッコいい。

 

そんな自分の思いをよそに、

彼が突然、あっけらかんと、


「今日収穫あった?誰かイイ男いた?」


(は??この人、いきなり何を言い出すんだろう?)


聞けば、ココはそういう人達が掲示板で募って集まるところらしい。

あの濁り湯の周りにいた男たちは、ほぼ全員同じ“仲間”だという。

そしてタイプを見つけると、濁り湯の中でアプローチするみたい。


普通体型ばかりで、別に丸出しにしてアピールしてるわけでもないから、裸だと全くわからない。でも彼はある共通の“目印”を教えてくれた。


(ヘェ~!確かに言われてみるとそうだな…)


いやいや、感心してる場合じゃない!


彼は完全に、こちらも男探しに来たと思っている。


(冗談じゃない!)


いくら否定しても、


「ウソつけ~ホントは知ってて来たんだろ?いかにもオトコを探してる目だった(笑)」


と言うばかり。

確かに目の保養に来たことは否定しないけどさ。あんまりだ…


その後、彼とは屋外の露天風呂で少しだけ話をし、何もないまま別れた。


向こうもこちらと今更ナニかしようという気はサラサラ無かったみたい。

彼は“獲物”を探しにサウナに向かっていった。

 

(もう帰ろう…)

 

すっかり気がそがれ、銭湯を後にする。


帰り道、空が急に真っ暗になり、突然の雷雨。

傘も無くズブ濡れになる。

駅まで走ったせいで、蒸し暑く、身体は汗まみれ。


(風呂に来たというのに、一体自分は何やっているんだろう?)


酷く虚しくなる。


(彼は誰か今日の相手を見つけたんだろうか?)


つまらないことばかり、頭に浮かんでは消える。


リラックスに来たはずが、昔振られた男に再会したことで、すっかり意気消沈してしまったのである。