遠距離恋愛ゲイの独り言〜ふたたび

旦那と15年以上遠距離恋愛しているゲイのブログ。日常の些細な悲喜交々を気の向くままに。

暑さを忘れた日

8月半ば過ぎ。もうそろそろいい加減にこの暑さも勘弁してほしい。

あとどれくらい耐えればいいのだろうか?

 

でも実は、うだるような暑さを一瞬忘れるような出来事があったのだ。

 

それはやはり猛暑の日、仙台に出張していた時のこと。


「東北なのにここも暑い!早く終わらせて帰りたい!」


そんな事ばかり考え、急ぎ足でクライアントとの待ち合わせのホテルに向かう。


フロント前のソファで涼んでいると、手元のスマホが振動し始めた。


(旦那だ…こんな時間に何だろう?)


旦那とは毎日電話をしているが、互いに仕事があるので、急用以外はショートメールにするというのが暗黙のルールになっていた。


戸惑いながらもスマホの「応答」ボタンを押す。

すると…


「○さん(自分のこと)の携帯ですか?」


出たのは旦那ではなく、若い女性の声。

何だか酷く慌てている。

女性特有の高い声でないところが、余計不安を煽る。


(一体、何だろう?何で旦那のスマホから知らない女性が?)


彼女は続けて


「突然すみません。私は△さん(旦那のこと)の友人のYと申します。今大丈夫ですか?実は△さんが…」


(え?旦那に何かあった?まさか事故とか?どうしよう!)


物凄く嫌な予感がした。冷たい汗が背中に流れるのが分かる。


さらに話を聞こうとした瞬間、自分の目の前にクライアントの姿が…それも他に5名くらい関係者を引き連れて。


このまま私用電話は続けられない。


電話の彼女には後で折り返すと言い、不安で手が震えながらも電話を切った。


その後、クライアント達との打合せに全く集中出来ず、終始うわの空。

最悪なことばかりが頭に浮かんでは消える。

彼らと何を話したのか殆ど憶えていない。


そして…3時間後。


ようやく打ち合わせから解放され、仙台駅に着くとすぐに電話をかけた。


すると、今度は旦那が出た。


「ごめん、熱中症になって病院にいるんだよ」


少し声が掠れて元気がない。


(え?熱中症??朝電話した時は平気だったのに?)


旦那の話では、仕事に行く途中友人Yさん(電話してきたくれた彼女)に会い、車で送ってもらうはずが、車中で突然目が回って猛烈気持ち悪くなり、彼女にそのまま病院にすぐ連れて行ってもらったんだとか。


熱中症と診断されて、点滴を打ってもらい暫く寝ていたらしい。


話を聞きながら、心配と安堵で目頭が熱くなり、思わず涙が溢れ出てしまった。


すぐにでも旦那のところに行きたいと思ったが、翌日も出張で休むことは出来ない。


いつもなら爆睡するはずの帰りの新幹線の車中では、一睡もできなかった。


頭の中で、


(Yさんが居なかったら旦那はどうなってただろう?)


(このままずっと離れて暮らしていて大丈夫だろうか?)


(一緒に暮らすと言っても、互いの実家や仕事はどうする?)

 

10年以上付き合ってきて、互いに小さな病気になることはあっても、こんなことは初めて。

マイナス思考に陥ってしまう。


そしてもうひとつ気になったこと。

それは、


(どうして、Yさんは自分に電話してきたんだろう?)


でも、病み上がりの旦那にあれこれ聞けなかった。

 

夜はろくなことを考えない。


いろいろ複雑な思いを抱えながら帰途についたのである。